「できることなら外出なんてしたくないっ!」
「できるだけ人目につきたくないっ!」
障害を持った方なら一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
ぼくは生まれつき片腕の障害者なのでこの気持ちはよくわかります。
今では一転して『有名になりたいっ!』っていう願望があるのですが、当時は写真を嫌い、人影や物陰に隠れるようにして障害部分を隠していました。
だからこそ今回は「障害者って実はこんなこと思っているんだよ。」ってことをブログに書いていきます。
これを読んで、少しでもぼくたち障害者について理解が深まる一歩となると嬉しいです。
障害者は辛い?
正直に言うと障害者って辛いです。
だって普通の人ならできることも、ハードルが高くなったり、全くできないなんてことがありますからね。
例えばぼくの場合は左肘から先がありません。そのため左手を使うような作業は全くできないのです。
パソコンはみんなのように両手でタイピングすることはできませんし、銀行員のように札勘をスピーディに行えません。
しかし醜いかもしれませんが、靴の紐を結ぶことはできます。
このように普通の人からしたら当たり前なことでも、ぼくたちにとっては難しく感じることがあるのです。
「だったら頑張ってみんなと同じようにやれるよう、努力したらいいじゃん!」
って言いたい人もいますよね。
もちろんぼくたちも最善の努力はしますが、どうしても『普通と違う』というデメリットだけはついてきてしまうのです。
だからこそぼくたち障害者は、自身のことを辛いと感じてしまっているのです。
障害者が辛い理由2選
実際にぼくが経験している、障害者にとって辛いと感じる理由が2つあります。
- 障害部分を見られること
- 見ず知らずの人に心ない言葉をかけられること
些細なことなんですが、これって実際けっこう心に刺さるんですよ。。。
今回はその2つについて、当時のエピソードともにどう感じているのかをご紹介しますので、これを読んだ心の優しい方はできるだけしないようにしてください。
外を歩くと視線を感じる
障害歴25年のぼくですが、これはきっと死ぬまで付き合うんだろうなって思っています。
それと同時に、今では障害部分を見てしまう方の気持ちがわかります。だって普通と違うんですからね(笑)
だからと言っていい気分はしませんよ。だって必要以上にジロジロ見られるって嬉しくありませんから。
ちょっと想像してみてください。街を歩いているだけなのに、急にすれ違う通行人からジロジロ見られるところを。なんか変な気持ちになりませんか?
これが外を歩けばほとんど起こるとなると、外出なんてしたくないですし、できるだけ人目につかないような行動を取りたくなりますよね。
見ず知らずの人にもキモいと言われる
「こんなことあるわけないじゃん!」
って言われるかもしれませんが、実際これがあるんですよ。
特に小学生から高校生あたりに多いのですが、すれ違いざまに、ひどければ面と向かって言われたこともあります。
もう正直、腹が立つなんて言葉では言い表せない感情が湧き出てきますよ!
言われてるぼくからしたら、相手は見ず知らずの人ですし怒ったところで何も解決しないんですから。
流石に今のぼくは
「あぁまた言ってるよ。」
「ぼくは左手がないけど、君たちはデリカシーがないね。」
「これが有名人になっていく階段か。」
って流すようにしています。
しかし、そうなるまでには本当に長い間隠れながら生きていたと思います。例えるなら妖怪人間ベムくらい隠れてましたよ(笑)
とまぁ、知らない人にまでこうも言われていますので、やはり障害者って辛いなって思います。
障害者は辛いんじゃないデメリットが多いだけ
ただ、その経験があったからこそ、今のぼくは『障害者は辛いんじゃない。デメリットが多いだけだ。』って思えるんです。
その理由は工夫すればできることがあるし、辛いかどうかは心の持ちようだと気付いたからです。
この動画で、ぼくはみなさんと同じように車を運転しています。もちろん免許もしっかり取っています。
みなさんと同じようなハンドル操作はできませんが、ハンドルスピンナーを使うことでみなさんと同じように運転ができます。
つまり左手がないデメリットこそあるものの、工夫をして肩を並べることもできることがわかりますよね。
そして最後は気持ちの持ちようだとも思っています。
なぜなら、ぼくはこの障害のおかげでテレビに出ることができたり、新聞に載ることができたり様々な出会いを得ることができましたから。
辛いと思えばそれまでですが、ぼくはこの障害があるからこそ得られた経験が山のようにあると感じています。
さっちゃんではありませんが、まるで魔法の手ですね!(『さっちゃんのまほうのて』をご存知ない方、こちらをご覧ください。)
辛いと思われる障害者もデメリットは克服できる
このように工夫の仕方ややり方次第では、障害者が感じるデメリットを軽減させることができ、辛い経験を減らすことができます。
ただ、それでも心ない言葉や冷たい視線は、障害者たちに辛い思いをさせてしまうことは忘れないで欲しいんです。
「じゃあ僕たち私たちは、障害者のみなさんに何をしたらいいんだよっ!」
って思われますよね。
そこでぼくから言わせてください。
『暖かい目で見守っていて欲しいです。』
時には助けが必要な時があります。その時に助ける程度で十分嬉しいですし、何より過度なサポートがないからこそ、より近い存在の人だと認識できます。
みなさん自身も必要以上に手助けをする友達や、必要以上に心配をしてくる家族を疎ましく思ったことは一度や二度ありませんでしたか?
ぼくたち障害者も同じです。
やればできることはあるし、工夫したらクリアできる問題もあります。ぜひ暖かい目で見守っていただけると幸いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?障害者を知るきっかけになれましたか?
ぼく自身が生まれつき片腕の障害者ということもありますので、このような経験はまだまだあります。
将来的には『障害者と言えばごうだよね』となるように、これからも障害者について知ってもらうきっかけになる情報を更新していきますので、どうか暖かい目で見守っていてください。
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