生まれつき障害を持っていたり、思いがけない事故によって障害者になってしまったり、そんな状況になってしまうと、スポーツへの壁が高くなってしまいますよね。
- 僕はどうせ障害者だから
- 私には障害があるから
- やったところで足を引っ張ってしまうから
そんな思いを抱えてしまいますよね。
しかし、そんな感情を打ち砕いてくれるスポーツがあるのです!
目が見えない人でも大丈夫!
足がない人でも大丈夫!!
精神障害を持っていても大丈夫!!!
そんなスポーツを紹介します。
実際にやらずとも、知っているだけで新しい視点から物事を見るきっかけにもなりますので、ぜひ最後まで読んで新発見をしてみてください。
ちなみに、ぼくもそのスポーツをやっていますので、同じ競技であればどこかで会えますね(笑)
サッカーはどんな障害者でもできるスポーツです
実はこの章のタイトルの通り、サッカーはどんな障害者でもできるスポーツなのです。
こちらのツイートをご覧ください。
このように、障害に応じて7つのパラスポーツに分かれているため、障害者でもサッカーをすることができるのです。
例えば「ブラインドサッカー」というスポーツを聞いたことはありませんか?
このサッカーは、目の見えない人たちがプレーしています。5人制ので試合をしますが、キーパー以外のフィールドプレーヤーは全盲の状態なため目が見えません。
選手たちはアイマスクをし、音の出るボールを使ってプレーするのです。
このように、障害に応じてサッカーという競技自体が寄り添ってくれているため、障害者でもプレーすることができるスポーツと言えるのです。
障害者でもできるように、7つのパラスポーツに分かれています
そして、先ほども言ったように、サッカーは誰もがプレーできるように7つのパラスポーツに分かれています。
それがこちらです。
- 視覚障害(ブラインドサッカー)
- 脳性麻痺( CPサッカー)
- 精神障害(ソーシャルフットボール)
- 知的障害(知的障がい者サッカー)
- 重度障害(電動車椅子サッカー)
- 聴覚障害(ろう者サッカー)
- 切断障害(アンプティサッカー)
このように分かれているのです。それぞれを詳しく見てみましょう。
視覚障害(ブラインドサッカー)
まずは、ブラインドサッカー。
こちらは、パラリンピックの競技にもなっているサッカーです。
ブラサカとも呼ばれるこのサッカーは、5人制のサッカーで、フィールドプレイヤーの4人がアイマスクをつけて、全盲の状態でプレーします。
ゴールキーパーは目の見える人、または弱視の人が選手です。
他の競技との違いは、視力を全く使うことができないことにあります。
障害の程度によっては明暗がわかる方もいますが、ブラインドサッカーではフィールドプレイヤーが全員平等になるよう、アイマスクをつけてプレーします。
ちなみにロービジョンフットサルという、弱視の状態でプレーする競技もあります。
人数 | 5人制 |
試合時間 | 前後半20分 計40分 |
フィールドプレーヤー | アイマスクをして全盲の状態 |
ゴールキーパー | 晴眼者または弱視者 |
特徴 | フィールドプレーヤーは全盲の状態 |
脳性麻痺( CPサッカー)
続いてCPサッカーという、脳性麻痺の方でもできるサッカーです。
CPサッカーのCPは、Cerebral Palsy(脳性麻痺)という英語の頭文字をとっています。
実はこのCPサッカー、パラリンピック種目にもあった競技なんですが知っていましたか?
東京パラリンピックでは競技種目から外されてしまいましたが、各国で再度競技種目になるような活動が行われています。
そんなCPサッカーは7人制のサッカーです。
プレイヤーの対象となるのは、杖なしで歩きや走りが可能な肢体不自由者となります。女性も参加が可能なので、より広くの方にサッカーを楽しんでもらえる競技です。
人数 | 7人制 |
試合時間 | 前後半30分 計60分 |
フィールドプレーヤー | 脳に障害があり、運動機能障害がある人 |
ゴールキーパー | 同上 |
特徴 | 脳の障害により、運動機能障害がある人がやる |
精神障害(ソーシャルフットボール)
ソーシャルフットボールは、精神障害を抱えている方がプレーするサッカーです。
競技形態はサッカーではなくフットサルですが、各地で普及がされています。
他の競技と違う点は、女性プレイヤーがコートにいる場合、最大6人がコートに立つことができることです。
このように、精神疾患や精神障害で治療を受けている方は、男女問わず楽しむことができます。
そして競技人口はなんと約2,000人、160以上ものチームが全国に存在しています。
「心の病」に対してフットボールが用いられたことが始まりですが、今ではJリーグ加盟チームや、地域のスポーツ団体の協力もあってここまで大きくなっています。
人数 | 5人制(女性がいると6人) |
試合時間 | 大会による |
フィールドプレーヤー | 医療機関で継続的に治療を受けている人 |
ゴールキーパー | 同上 |
特徴 | 自分の可能性を見つけられる意味が込められてる |
知的障害(知的障がい者サッカー)
この知的障がい者サッカーは、コートのサイズや人数、試合時間(障害の程度によって短くなることはある)が通常のサッカーと同じ条件なんです。
しかし、唯一違う点があるとするなら、プレーヤーは知的障害者ということぐらい。
知的障害者であることを示すため、療育手帳が必要となりますが、その他は一般的に知られているサッカーと全く同じように楽しめます。
また、同じように知的障がい者フットサルという、知的障害者の方達によるフットサルも存在しているのです。
知的障がい者サッカーの競技人口は7,459人、438ものチームが存在しています。直近では2014年にブラジルで行われた、INASサッカー選手権大会でベスト4という成績を残すなどの活躍があるのです。
人数 | 11人制 |
試合時間 | 前後半45分 計90分 |
フィールドプレーヤー | 知的障害者 |
ゴールキーパー | 同上 |
特徴 | ひたむきなプレーで心が爽やかになる |
重度障害(電動車椅子サッカー)
続いての電動車椅子サッカーは、なの通り電動車椅子でプレーするサッカーです。
4人制のサッカーで、男女の性別を問いません。
プレイヤーは電動車椅子の前にフットガードを取り付け、プレイヤーは通常のサッカーボールの約1.5倍の大きさのボールでサッカーをします。
車椅子で生活をしているような、自立して歩行することができない方でもプレーできるように、ジョイスティック型のコントローラーで車椅子を操作しプレーするのです。
公式戦は、5歳以上で障害者手帳を持った方となります。しかし、そうでなければ、電動車椅子を操作できる人なら誰でもプレー可能です。
車椅子同士のぶつかり合いや、ドリブル、パス、シュート、どれも今までにない迫力を持っているサッカーです。
人数 | 4人制 |
試合時間 | 前後半20分 計40分 |
フィールドプレーヤー | 電動車椅子 |
ゴールキーパー | ゴールキーパーの概念はない |
特徴 | 車椅子でのぶつかり合いや、繊細な操作でのプレー |
聴覚障害(ろう者サッカー)
そして聴覚障害を持っている方がプレーするのが、ろう者サッカーです。
デフサッカーとも呼ばれていて、音のない状態でサッカーをしています。
人数は11人制で通常のサッカーコートを使い、45分ハーフで試合をします。
障害の程度によって聞こえの差はありますが、国際ろう者委員会では「聞こえのいい方の聴力が55dB以上」であることが条件。
ちなみに55dBはというと、普通の会話が聞き取れず、大声ならなんとか伝わる程度です。
補聴器を外してのサッカーになるので、試合中はほとんど聞こえない状態でプレーしなければなりません。
そんなろう者サッカーですが、国際試合などもあり日本代表を選出してたりもしています。
人数 | 11人制 |
試合時間 | 前後半45分 計90分 |
フィールドプレーヤー | 国際ルールで、良い方の耳の聴力が55dB以上 |
ゴールキーパー | 同上 |
特徴 | ピッチ上ではアイコンタクトや手話 |
切断障害(アンプティサッカー)
最後に、切断障害がある方のやるアンプティサッカーです。
7人制で、少年用のサッカーコートを使用します。
フィールドプレイヤーの6人は足に障害がある人、ゴールキーパーは腕に障害がある人が選手。
そして、アンプティサッカーの大きな特徴とも言えるのが、クラッチという杖を使っていることです。
このクラッチは、専用に作られたものではなく医療用の杖と全く同じ。そんなクラッチは、選手たちにとって腕と同じ扱いです。つまりクラッチでボールを扱うことがルール上禁止されていて、故意に当てるとハンドの反則になってしまいます。
ゴールキーパーについては、片腕だけ使用することができます。
もう片方の腕は、バンドで体に固定してプレーしているのです。
国際大会はもちろん、国内でも大会が開催されるなど、切断障害のある人でもサッカーを楽しむことができます。
人数 | 7人制 |
試合時間 | 前後半25分 計50分 |
フィールドプレーヤー | 足を切断したり、障害がある人 |
ゴールキーパー | 腕を切断したり、障害がある人 |
特徴 | 片足、片腕であってもプレーはダイナミック |
障害者サッカーができるチームはどこにあるのか
と、ここまで紹介してきましたが、新しい発見はありましたか?
せっかく興味が持てても、どこにどんなチームがあるのか知らないと、見に行くことも体験することもできませんよね(笑)
ということで、下記のリンクより各サッカーにおけるチーム一覧が見ることができるページを用意しましたので、チェックしてみてください。
ちなみにぼくも。。。という話しは次の章でお話ししますね。
ぼくも障害者ですがサッカーをやっています
実は、ぼくも生まれつきの障害者なんです。
ぼくの左腕は、生まれつきありませんでした。
しかし小学生のころに始めたサッカーは高校生まで続き、24歳になって切断障害の方がやるサッカー「アンプティサッカー」に出会いました。
ぼくの所属するガネーシャ静岡では地域の人たちに愛されながら、月に2回練習させてもらえるチームです。
当初は片足のない人たちのサッカーに混じれるのかと思っていましたが、今ではみんなと汗をかきながら切磋琢磨しています。
また小学校や中学校、高校へ行って、講演会や体験会を行わせていただいたりと、サッカー以外にもぼくたち選手は足を運んでいます。
そんなアンプティサッカーは、競技人口がわずか100人程度。
協議をする人はもちろん、知名度はまだまだありません。
それでも国際大会に出場するために、日本代表となることを目指しているぼくは、日々トレーニングに励んでいます。
トレーニングや日々の情報については、ぼくのSNSで更新しています。
また、応援してくれる人が一人でもついてくれると、大変うれしいです!
これからもどうぞよろしくお願いします。
もしご依頼等ありましたら、お気軽にご連絡ください。
ご意見お聞かせ下さい